Gに同情した夜
こんにちは!
やる気グループの田中です。
このジメジメした時期になると、
毎年、地味に恐怖する相手がいます。
「G」です。
黒光りしていてカサカサ動くあいつです。
茅ヶ崎に越してきて3年になるのですが、
最初の年からGとご対面してしまいました。
屋外や仕事でGに出くわす分には
全然許せるのですが、
なぜか自分の部屋にいるのだけは
絶対に許せないのです。
それ依頼、湿気が多くて暑い
この夏の時期になると、
私は必ず「バ◯サン」を炊いています。
害虫駆除成分が部屋の中に
霧状に散布される「くん煙剤」です。
今は水を使うタイプがあり、
ニオイも少ないということで、
昔に比べてかなり進化しています。
とはいえ、やはり駆除剤なので、
身体に良いものとは言えません。
なので毎年、「水回り」だけ
散布することにしています。
Gが好む場所も水回りらしいですからね。
食器や歯ブラシ、タオル類など
肌に触れるものや口に入れるものは
別の部屋に避難させ、
火災報知器にもバ◯サンに付属していた
赤い布状のカバーをかけ、
警報がならないようにします。
早速、くん煙剤を設置。
30秒くらいで、
シューッと煙が上がってきました。
それを確認した瞬間、別室に移動し、
くん煙剤がこちらに入ってこないように、
ドアの隙間をガムテープで埋めたら完了。
寝ている間にGを駆逐する作戦です。
「よし、寝るか」
と、布団に入った瞬間、事件は起きました。
「ウーッ、ウーッ
火事です。火事です。
避難してください。」
「え!うそでしょ!?」
さすがに心臓が跳ね上がりました。
どうやら、カバーの付け方が甘く、
火災報知器が鳴ってしまったようです。
この時の私は、火災報知器が鳴ったら
消防署に連絡が行くと思っていたので、
余計に焦りました。
(※通常の火災報知器には自動で消防署に
通報する機能はないようです)
まず、鳴っている火災報知器を
何とかしないと、と思いました。
近所迷惑ですからね。
仕切りを開け、電気を付けると、そこは一面、
煙で埋め尽くされた真っ白な世界。
「ほんとだ、火事だわ」
と、一瞬思いながらも、
すぐさま火災報知器を見ます。
すると、一本の紐がぶら下がっていたので、
「引っ張ればなんか起こるかも」という
とっさの判断で引っ張ってみました。
引っ張ったらダメなやつの可能性もありましたが、
パニクっているので仕方ありません。
すると、警報が鳴り止みました。
賭けに勝ったようです。
そして次に、
「この煙をどうにかしなければならない」
と思いました。
今思えば、警報は止まったのですから、
そのまま燻煙を続ければ良かったのです。
しかし、その時はなぜか、
「中断しなければならない」という
頭しかありませんでした。
パニクっていたので、仕方ありません。
まずは、玄関のドアを開けて、
換気扇もつけようと思いました。
小走りで玄関の方へ行ったその時、
(カンッ)
・・・何かを蹴りました。
そして当たった瞬間、液体が足にかかり、
とてつもない熱さを感じました。
「あっつ!」
っと、実際に口にしました。
34才の男が一人で叫んでいます。
どうやら、バルサンを蹴飛ばしたようです。
パニクっていたので、
根本原因であるこいつの存在を忘れていました。
焦りって本当に怖いですね。
かなりの熱さを感じたので、
「絶対火傷した!」と思ったのですが、
足を見ると何ともなっていません。
「え?なんで?」
とパニック状態にさらにパニックが重なって
もうワケがわかりませんでしたが、
何とか玄関のドアを開けて、換気扇をつけます。
・・・煙がなくなるまで、待ちます。
玄関の外を見ると、夜の暗闇に包まれ、
静寂な時が流れていました。
「こっちはパニクってるのに
何だこの静けさは・・・」
と、今の自分と外の世界のギャップが激しすぎて、
なんだか切なくなりました。
(泣いてはいません)
落ち着いてから気づいたんですが、
この間、咳が止まりませんでした。
「おえっ」っていう
嗚咽するくらいの咳に
ずっと襲われていたのです。
息をするのが大変なくらいでした。
これが身体の小さいGなら
確かにひとたまりもありません。
「あー、バ◯サンを炊かれたGって
こんな状況に立たされるんだな」
と、まさかGの気持ちを
味わうことになると思いませんでした。
少しだけGに同情してしまいました。
それでもやっぱりGは嫌ですが・・・。
いろいろありましたが、煙もなくなったので、
最低限の片付けをして再び寝床につきました。
喉がイガイガして少し咳き込んでいましたが、
ドッと疲れたのかすぐに寝ることができました。
皆さん、バ◯サンを炊く際は、
火災報知器のカバーを
しっかり付けることをおすすめします。
Gの気持ちを味わうことなりますよ・・・。
田中